ヘッダー画像

カレンダー

10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

ホームページ

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

    
            

DFP超極太楷書体は皇室御用達

2016/08/11
category - 未分類
コメント - 0
                         
 ダイナフォントは、個人的には、わりに好きなセット。クセがなく、原稿やプレゼンでもよく使っている。だが、ダイナフォント、安いせいか、自称「プロ」のデザイナーには、あまり評判が良くない。やつら、やたら妙な、高価でアクの強いフォントを礼賛したがる。それがツウだと思っている。しかし、中身の無い、見せかけばかりのデザインならともかく、中身で勝負の物書きなら、フォントなんか、できるかぎり無色透明がいい。言葉を伝えようとしているのに、文字がでしゃばったのでは、ゲシュタルトが反転して、かえって読みにくい。ちかごろは、そんな頭の悪いデザイナーがいっぱい。

 天皇陛下のお言葉。なんと字幕は、DFP超極太楷書体だ。よくわかっていらっしゃる。下世話なデザイナーなんぞが出る幕ではない。できるかぎり質素平易を好まれる陛下のお心にも見合っている。もちろん、陛下が御自身でフォントまで指定するわけがなく、わざわざこのダイナフォントを選んだデザイナーはいるにはいる。だが、よく分を心得え、その務めを見事に果たした。浮ついたバカなフォントを使わなくてよかった。腹が座っている、と思う。

 この特殊な、というより、一般的なわりにあまりプロのデザイナーは使わないフォントがテレビに出てきたので、すぐ気づいた同業者はかなり多かったようだ。テレビでは視覚デザイン研究所や、フォントワークス、字游工房あたりをよく見かける。ライセンスの関係で、テレビ局はあらかじめこれらを一括リースで借り上げているので、わざわざ印刷用のダイナフォントがテレビで使われることは、まず無い。それをあえての、このフォント。

 だいたいこの十年来、テレビの字幕は、うざい。おもしろくもない発言でも、画面半分もの、でかい字幕で、ダメ押し。大きくしたって、おもしろくないものが、おもしろくなるわけじゃないのに。それも、アクの強いフォントばかりが画面上で目立って、スタジオも、タレントも、どんどん影が薄くなる。

 本来、デザインは、黒子だ。画面をふさいではいけない。できるかぎり、無色透明の光となって、言葉や才能を輝かせてこその演出。テレビでやたら字幕が目立つのは、プロデューサーとか、ディレクターとか、内輪ウケしかしない連中が画面に出てきて、幅を利かせ始めた時代と呼応している。テレビが人心を失い、嫌なら見るな、ああ、じゃあ見ないよ、と売り言葉に買い言葉。これと同時に、生意気で目立ちたがりのフォントがテレビの画面を埋め尽くすようになった。

 はっきり言ってしまえば、デザインに、こんなに多種大量のフォントなんかいらないんだよ。つまるところ、平文の明朝、見出しのゴシック、引用の楷書、文字そのものを見せる教科書体、そして、口語に相当するポップ体くらいがあれば十分。明朝だかゴシックだかわからないフォント、楷書と明朝の中間みたいなフォントは、態として、発言者の責任を不明確にするだけ。日本語の文法がわかっていない頭の悪いやつらが、見てくれの形だけのデザインをやるから、こういうバカなものが多種大量に粗製乱造される。日本語の文法に沿った、使う場、読む覚悟を踏まえたフォントじゃない。

 その意味でも、陛下のお言葉を見えるようにする字幕に、超極太楷書体を使ったデザイナーは、ほんとうによくわかっていると思う。これまで、妙ちくりんなフォントを乱用していた連中も、すこしは頭を冷やした方がいい。なんにしても、今後、ダイナフォントは、皇室御用達。わかってない連中に、わけのわからんことは言わせないぞ。
 
                                 
                                      

コメント

非公開コメント